ない債務整理 借金返済|主文 1 原告の請求を棄却する。

借金返済の割合に債務整理である執行官が別紙物件目録(省 略)1ないし6記載の不動産(以下「本件不動産」という。」


昭和45年8月17日に設立された株式会社であり,不動産の売 買及び仲介業等を業としている。
(甲1) (2) 本件不動産の競売について ア本件不動産は,亡A(以下「A」という。
)の所有であった。
イ足立成和信用金庫(以下「足立成和信金」という。
)は,昭和63年8月 25日,本件不動産に,B,A及びCを債務者とし,極度額1億2000万 円とする根抵当権を設定した。
その後,極度額は2億2000万円に変更さ - 2 - れた。
ウ足立成和信金は,上記根抵当権に基づき,本件不動産について競売を申し 立て(以下「本件競売事件」という。
),平成18年7月10日さいたま地 方裁判所越谷支部により競売開始決定がなされた(平成18年(ケ)第27 1号)。
エ原告は,本件競売事件について,2808万円で入札・落札し,平成19 年2月26日代金を納付し,本件不動産の所有権を取得した。
(3) 本件競売事件の物件明細書,現況調査報告書,評価書のいずれにも,別紙 物件目録6記載の建物(以下「本件建物」という。
)内においてAが縊首によ り自殺を遂げたことや,事故死した等の記載がない。
2 争点 (1) 国家公務員である執行官に過失があるか。
(争点(1)) (原告) ア本件建物において,前所有者であるAは縊首により自殺していた。
通常人 にとって,建物の前所有者が建物内で自殺したという事実は,購入やその金 額の相当性を判断する上で重要な事項である。
競売実務でも,特記事項に「事 故死」等の記載がある場合には評価書によれば通常の評価から減価されてい る。
したがって,買受希望者としては,「事故死」等の事実の記載があれば 減価されていること,「事故死」等の事実について調査が行われていること を信頼するのが通常である。
イ執行官は,執行裁判所に売却条件の確定や物件明細書の作成等のための判 断資料を提供するとともに,一般の閲覧に供することにより不動産の買受け を希望する者に判断資料を提供するため,現況調査を行う。


したがって,執 行官は,執行裁判所に対する関係はもとより,買受希望者に対する関係にお いても,目的不動産の現況をできる限り正確に調査すべき注意義務を負う。
そして,事故物件の事実が重要事項であるということ,事故物件であるかど - 3 - うかの調査は容易であることから,執行官は事故物件であることを調査する 義務を負っている。
ウ本件では,執行官は,現況調査に当たり,近隣住民から事情聴取をし,A の家族や死亡診断書・死亡検案書を作成した医師と面会し事情聴取をし,警 察署に照会するなどの方法で事故物件であることの調査をすべきであった が,これを怠った過失がある。
(被告) ア執行官が現況調査を行うに当たり,通常行うべき調査方法を採らず,ある いは,調査の結果十分な評価,検討を怠るなど,その調査及び判断の過程が 合理性を欠き,その結果,現況調査報告書の記載と目的不動産の実際の状況 との間に看過し難い相違が生じた場合に初めて,個別の国民に対して負担す る職務上の法的義務に違背したとして,国家賠償法1条1項の違法になると 解すべきである。
イところで,現況調査の実際に当たっては,?民事執行の迅速な処理の要請 からくる時間的制約,?現況調査費用は,執行費用の一部として配当に先立 って売却代金から控除されるため,過大な費用の支出を控えなければならな いという経済的制約,?的確な図面が整備されていなかったり,所有者や関 係人の協力が得られないなど,執行官に与えられた権限だけでは対応しきれ ない調査活動上の諸制約があり,また,調査方法は一律に論じることはでき ず個々の事案に応じて調査方法を適宜選択することになる。
そうすると,執 行官は,現況調査の際,原則として,不動産の形状,占有関係その他の現況 等,民事執行規則29条で掲げられた事実について調査すれば足り,自殺を 示唆するような事実が判明していない場合に,死因の調査をする義務はない と解すべきである。
ウ本件で,D執行官(以下「D執行官」という。
)は,平成18年7月20 日,執行裁判所から現況調査命令書を受け取り,不動産登記事項証明書,公 - 4 - 図等を精査した上,平成18年7月25日午後10時20分ころ,ライフラ インの調査として電気,ガス,水道の各メーターを調査し,表札を確認し, 外観の写真撮影を行い,近隣住民と面談し,平成18年7月27日午後0時 50分ころ,評価人,解錠技術者,立会人を同行し,本件不動産の玄関ドア の鍵を解錠して立ち入り調査を行い,本件不動産の内部状況について現認・ 写真撮影し,近隣住人2名と面談を行った。
このような現況調査過程におい て,自殺を示唆する事実は判明していない。
したがって,D執行官は合理的 な調査を行っているから,それ以上の死因の調査を行わなかったとしても, 過失はない。
(2) 執行裁判所に過失があるか。
(争点(2)) (原告) ア民事執行法57条1項は,執行裁判所に,「執行官に対し,不動産の形状, 占有関係その他の現況について調査を命じなければならない。
」と現況調査 を命ずべきことを義務づけている。
執行裁判所は,執行官に対し,調査事項 を適切に定めた上で調査を命令すべきである。
そして,事故物件である事実 が重要事項であること,事故物件かどうかの調査が容易であることから,執 行裁判所は事故物件であるかどうか調査を命ずべき義務を負っている。
イさらに本件では,執行裁判所は,相続財産管理人が選任されているから, 債務者,担保物件提供者が死亡していることを認識している。
そうであれば, 事故物件である可能性があるのであるから,執行裁判所は,事故物件である かどうかについて調査を命ずるべき義務があった。


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債務整理の基礎
当事者
原告
昭和
現況
現況調査の際 に本件不動産内で人が自殺した物件(以下「事故物件」という。)であること を発見しなかった過失があったため,又は執行裁判所が調査命令において調査 事項を適切に定めなかった過失があったため,原告は事故物件ではないものと して本来の価値よりも高額で本件不動産を競落した損害が生じたとして,国家 賠償法1条に基づき,損害賠償及びこれに対する遅延損害金の支払を求める事 案である。 1 前提事実(証拠を掲記しない事実は,当事者間に争いがない。